サバイバルファミリー
鈴木家は、父・義之(小日向文世)、母・光恵(深津絵里)、息子の賢司(泉澤祐希)、娘の結衣(葵わかな)の4人家族。ある朝、目を覚ますと突然全ての電化製品が停止しており、鈴木家だけでなく近所中で同じことが起きていた。さらに電車も車もガスも水道も止まってしまい、家族全員途方に暮れる。そこで義之は、東京から出ようと決断し……。
昨今、SNSで人と人とがよりタイムリーに、簡単に繋がれるようになった一方で、身近な人ほど会話が少なくなってきていると感じている人も多いんでなかろうか。(うちも仲はいいけどそんな節ある)
そんな中、ある日突然スマホを始めとして電気が使えなくなったら?電子での関わりが断たれたら、身近な人と生身の会話をしながら助け合っていくしかない。電気が無い時代だってあったけど、いきなりその時代のように暮らせと言われても難しい。主人公の家族も衝突しながら、雨に打たれ川に流され犬に追われながらも助け合って家族の形を再構築していく姿にじんわりする暖かい映画。
特に川に流されるシーンはもっと悲しくすることは十分できるところだったけど、そこをお父さんのカツラのお陰で感情移入させすぎない淡々とした描写が良かった。